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オアシス


ただいま長い長い通勤電車の中で、中公文庫「西の善き魔女」荻原規子
というファンタジー(!?)小説を読んでおります。
ひっさしぶりに読む 少年少女が主人公の可愛らしいお話は、
ここ数日間のすさんだ心を忘れさせてくれるオアシス的存在なのです。
(と言っても一時的ではありますが:苦笑)

作者の荻原規子さんは、以前から気になっていた“勾玉三部作”
「空色勾玉」「白鳥異伝」「薄紅天女」を書いた方で、
学生時代からそのごっつい本を目にし、いつか買おうと思いながらも、
ハードカバーが3冊揃うのが嫌で、いまだに未購入だという。
気にはなっているんだけど…リストの作家さんです。(苦笑)
最近たまたま、上記の作品以外で同作家さんの文庫版小説をみつけたので
反射的に購入したわけでございます。

内容は書きませんが、ずーっと気になっていた作家さんだけあって、
かなりおもしろいです。
文章がとても読みやすいのと、情景描写が非常にうまい。
たいして難しい言葉を使わずに、作品世界を頭の中に想像させる文章力はスゴイです。
すーっと作品世界に入り込める読者に優しい感じの小説。

わたしは、文章表現が難解で、パズルを解くように頭を働かせつつ読むタイプの
京極作品系も大好きなんですが、読み出したらあっと言う間に話の中心へ
運んでくれるようなエスカレーター式とでも言えるほど楽に読める作品も好きなんですよね〜。
例えば、田中芳樹氏の作品は後者だと思う。

なにか本を読みたいけど、読むのが面倒!って方が居たら(そんなやついるのか?)
この作品はおすすめかも知れません。


Last Update : 2005/06/28