わかる人にしかわからない小説の話。
田中芳樹氏のファンとなり十数年。
もう読み急ぐことも、期待することも忘れ、
読者・読み手として半ば悟りを開いたように
ゆるりと待つことを習得した。
ところが先日、書店に立ち寄ると「アルスラーン戦記」の
新刊が店頭に並んでいるではありませんか。
幻!? 一瞬わが目を疑ったが本物でした。
ふらりと寄った店頭に新刊が並んでいるなんて何年ぶりさ?
今回は、発売の噂も知らなかった。
出るときは急に出るんだねー。完全に不意打ちです。
年に何度も読み返している熱心な読者以外、ほとんどの人が
うろ覚えになっているであろう小説世界を思い出しながら読みました。
「死」の匂いが立ち籠めている…。あぁ。
田中ファンの人ならわかる
これから主要人物がぞくぞくと死んでいきますよ的な兆候が
今巻から現れました。というかすでに…。(ネタバレ禁止)
やっと続巻が出たと思ったらこの展開(悲)
すでに「これ伏線ですか?」みたいな描写があるんですけど、
まさかまた銀英みたく……。(だからネタバレ禁止)
そういえば、アル戦おやすみ期間に色んな作家さんの本を読みました。
その中に、栗本薫氏の「グイン・サーガ」があります。
(現在本伝は80巻まで読了。最新巻は123巻!すげー!あと40巻以上ある:笑)
今回のお話の中に、「グイン・サーガ」に引っ掛けたような場面
が出てくるのですが、あれは「グイン・サーガ」に対するオマージュ
なんでしょうかねー?
黒蓮の粉とか、足が…、とかわかる人にしかわからないサインなのかな。
いまamazonのレビュー欄を見たら、結構辛口のコメントが。(苦笑)
わかるけど。書き急いでる感は否めないけど。
出たってことが驚きだから、これはこれで私は別腹的に愉しむことにします。